神奈川県公立高校暫定倍率2019 各高校の倍率と注意点

神奈川県教育局は20日、「平成30年度公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」の集計結果を公表しました。今回はこの集計結果をもとに算出した神奈川県公立高校の各高校の暫定ざんてい倍率を、注意点とともに見ていきましょう。

暫定倍率とは

今回発表された「進路希望の状況」は、毎年10月20日ごろに神奈川県内の中学3年生を対象に行われる、進路希望調査の集計結果です。この調査は、公立高校や私立高校、あるいは就職といった中学3年生の卒業後の進路を神奈川県が把握はあくするためのものです。公立高校については、各校の希望者の人数が公表されるため、募集定員をもとに、や学校で「暫定ざんてい倍率」が算出されるのが恒例になっています。

ざんてい【暫定】・・・正式な決定を前にした、現時点での仮の決定のこと。「とりあえず、今のところ」と言い換えると分かりやすい。
例)放射線量の暫定基準値。

振り回されるのは危険

さっそく暫定ざんてい倍率を見ていきたいところですが、その前にひとつ注意点があります。

それは、暫定倍率を見て、Σ((°Д°;)ヒエッとか、( *˙0˙* )ワォッとかいうふうに、振り回されてはダメ、ということです。

なぜ振り回されてはダメなのかというと、暫定倍率は、現状を把握はあくするための材料としては信ぴょう性が低いからです。別に神奈川県の調査結果が改ざんされているんだと言いたいわけじゃありませんよ?(笑)

信ぴょう性が低い理由

暫定ざんてい倍率のもとになる進路希望調査は、10月に行われるものです。中学3年生の10月というと、ほとんどの人が志望校をしぼり込めていないどころか、候補さえも決まっていない人もいます。すると、そうした人たちは、とりあえずで学校名を記入し、提出するわけです。そんな調査をもとに算出された倍率の信ぴょう性は当然ひくくなりますよね? ですから、暫定倍率を見て、悲観したり、絶望したり、思い上がったりするのはよくないわけです。

とはいったものの、暫定倍率は全く参考にならないというわけでもありません。しかし、そうすると暫定倍率をどのくらい信用すれば良いのかよく分からなくなってきますね? 昨年の例を参考に見てみましょう。

昨年の例

平成30年度神奈川県公立高校入学者選抜の際の、暫定ざんてい倍率から最終倍率への変化を見てみましょう。全日制普通科で比べています。

ここでの暫定倍率
「平成29年度公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」集計結果(概要と統計表第11表の、各学校の希望者数を募集定員で割った数値。

ここでの最終倍率
平成30年度神奈川県公立高等学校一般募集共通選抜等の合格者数集計結果並びに二次募集の概要の「各学校別の合格の状況」に記載の競争率。受検者数から受検後取消者数を引いた値を合格者数で割った数値。定員割れの高校の競争率は全て1.00となり必然的に暫定倍率との差は大きくなるが、以下の例には挙げていない。

変化が小さかった例

暫定倍率から最終倍率への変化が小さかった例。

学校名暫定倍率最終倍率
藤沢清流1.281.38+0.10
大船1.091.12+0.03
平塚江南こうなん1.321.29-0.03
川崎北1.261.18-0.08
希望ケ丘1.491.35-0.14

全体的に1.2~1.3前後の落ち着いた倍率です。


変化が大きかった例

こちらは最終倍率が暫定倍率から大きく変化した例。

学校名暫定倍率最終倍率
生田いくた0.691.12+0.43
横浜翠嵐すいらん2.391.83-0.56
湘南しょうなん2.021.37-0.65
横浜緑ケ丘2.301.60-0.70
市立川崎2.451.08-1.37

生田東:暫定倍率で0.69と大きく定員を割っていましたが、最終倍率で1をえています。

横浜翠嵐・湘南・横浜緑ケ丘:神奈川県公立高校の中でもトップクラスの人気校のため、暫定で2を超える高倍率。しかし、最終倍率では、まだまだ高倍率であるとはいえ、2以下に落ち着いています。

市立川崎:2.45の超高倍率から半分以下の1.08へと大きく降下しています。


極端な値には注意

昨年の例を見てわかる通り、暫定ざんてい倍率が2以上の極端きょくたんに高い高校、1を大きく下回る極端に低い高校は、最終的に常識的な倍率に変わっていく場合が多いです。

逆に、1.2~1.3前後の落ち着いた倍率の高校はそのままの倍率を維持いじすることが多いとも言えます。(もちろん、そうでない場合もあります。)

したがって、暫定倍率が極端な値の場合は、あまり信用せず、冷静でいるように努めるのがよいでしょう。また、そうでない場合も暫定倍率はあくまで参考程度にとどめ、これからの勉強次第で大きく変わってくることを忘れないようにしましょう。

2018年10月時点の暫定倍率

お待たせしました。いよいよ各高校の暫定ざんてい倍率です。ここでは全日制普通科の高校をあつかっています。他の課程、学科・コースの進路希望の状況はこちらから確認してください。

ここでの募集定員、希望者数
「平成30年度公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」集計結果(概要と統計表)第11表より。

ここでの暫定倍率(今年暫定)
「平成30年度公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」集計結果(概要と統計表)第11表の、各学校の希望者数を募集定員で割った数値。

ここでの前年暫定
「平成29年度公立中学校等卒業予定者の進路希望の状況」集計結果(概要と統計表)第11表の、各学校の希望者数を募集定員で割った数値。

ここでの前年最終
平成30年度神奈川県公立高等学校一般募集共通選抜等の合格者数集計結果並びに二次募集の概要の「各学校別の合格の状況」に記載の競争率。受検者数から受検後取消者数を引いた値を合格者数で割った数値。定員割れの学校の数値は全て1.00となる。

全日制普通科の各学校の暫定倍率

まずは、全日制普通科の全ての高校の暫定ざんてい倍率一覧です。検索機能で自分の知りたい学校の倍率を調べてみましょう。前年度の暫定倍率と最終倍率もせていますので、参考にしてください。

ヒント
各項目の矢印をクリックすると、その項目の数値をもとに並び替えることができます。

学校名募集定員希望者数暫定倍率前年暫定前年最終
鶴見3183701.161.221.31
港北3584391.231.381.33
岸根3185081.601.731.23
横浜翠嵐3587922.212.391.83
城郷3183271.031.191.34
神奈川総合2485232.111.741.45
新羽3983410.860.971.29
市立東2684521.691.981.38
川和3185211.642.051.46
市ケ尾3986721.691.731.18
霧が丘3984401.110.951.12
白山2782680.961.031.22
田奈2381120.470.761.00
荏田3984401.111.131.27
新栄3583601.011.171.24
元石川3585611.571.671.30
希望ケ丘3585741.601.491.35
3183080.970.911.02
横浜旭陵2781550.560.731.10
松陽2784111.481.481.17
瀬谷3183681.161.281.12
瀬谷西3582120.590.871.08
横浜緑園2782020.730.861.18
横浜平沼3185211.641.501.24
光陵2784581.651.431.44
保土ケ谷3182620.820.881.14
上矢部2783161.141.131.20
舞岡3183241.021.141.13
横浜桜陽2702360.870.731.01
市立桜丘3185671.781.661.29
市立戸塚3185761.812.071.40
永谷2381320.550.551.00
横浜栄3183811.201.321.23
柏陽3185731.801.611.27
金井3583550.990.881.04
横浜南陵2782470.890.961.24
横浜清陵2684321.611.501.32
市立南38340.890.681.08
横浜緑ケ丘2786482.332.301.60
横浜立野2782630.951.091.09
氷取沢3583250.910.951.25
釜利谷2382200.920.711.00
市立金沢3187212.271.961.14
川崎2253731.661.561.15
新城2684931.842.111.49
住吉3587091.981.821.25
大師2281710.750.771.00
市立川崎38731.922.451.08
市立橘1984912.482.001.17
市立幸781602.052.451.35
多摩2786022.172.241.69
生田東3182590.810.691.12
生田3984901.231.081.18
川崎北3184031.271.261.18
百合丘3582850.800.911.01
3582650.740.911.18
麻生3182810.880.781.06
市立高津2783721.341.591.45
上溝2385742.412.371.19
相模原2784061.461.491.27
上鶴間3583430.960.851.13
麻溝台3584121.151.201.17
城山2783191.151.001.03
上溝南3584401.231.051.12
橋本2633651.391.141.02
相模田名2782440.881.091.11
津久井198510.260.381.00
弥栄1832801.532.061.18
横須賀2783111.121.081.16
横須賀大津3184301.351.641.14
追浜2782861.031.041.14
津久井浜2383221.351.541.17
大楠118980.830.551.00
逗子2782100.760.811.05
逗葉3183491.101.351.33
三浦初声1981630.820.631.00
鎌倉3186341.991.411.17
七里ガ浜3985391.351.601.36
大船3984181.051.091.12
深沢2383311.391.531.28
藤沢清流3183851.211.281.38
湘南3588422.352.021.37
藤沢西3186271.972.021.36
湘南台2783961.421.331.02
鶴嶺3834111.071.221.23
茅ケ崎2994771.601.731.30
茅ケ崎北陵2783781.361.621.21
茅ケ崎西浜3983370.850.851.06
寒川3581930.540.581.00
平塚江南3183651.151.321.29
高浜2382661.121.221.08
平塚湘風2381320.550.661.00
大磯2783141.131.191.10
二宮2782450.880.801.01
秦野3583901.091.281.13
秦野曽屋2782881.041.061.06
伊志田2683311.241.211.10
伊勢原2683091.151.501.20
小田原3184591.441.481.28
小田原東1181511.281.411.07
西湘3085121.661.581.28
足柄2593001.161.101.08
大井1981230.620.631.00
山北1982001.010.871.01
厚木3585771.611.491.23
厚木東2783661.321.291.03
厚木清南2302591.130.811.04
厚木北2382871.211.161.01
厚木西2593121.201.271.16
海老名3987721.941.881.14
有馬3183221.011.261.13
愛川2281510.660.751.00
大和2785001.802.021.44
大和南3083731.210.941.10
大和東2381880.791.151.37
大和西2784271.541.331.27
座間2785812.092.031.29
綾瀬3584161.161.251.15
綾瀬西3182670.840.791.11

自分の興味のある高校の倍率はどうでしたか? 暫定倍率をさらにくわしく見ていきましょう。

高倍率の高校ランキング

暫定ざんてい倍率が高かった高校をピックアップしました。

学校名募集定員希望者数暫定倍率
市立たちばな1984912.48
上溝かみみぞ2385742.41
湘南しょうなん3588422.35
横浜緑ケ丘2786482.33
市立金沢3187212.27
横浜翠嵐すいらん3587922.21
多摩たま2786022.17
神奈川総合2485232.11
座間ざま2785812.09
市立さいわい781602.05

なんと、上位10校はすべて2倍をえています。まさに先ほど紹介した極端きょくたんな値です。もちろん、今後だんだんと下がっていきますから、安心してください。

川崎市立橘:今年トップの暫定倍率。2.45という高倍率です。しかし、実は川崎市立の高校というのは、募集定員が少ないため神奈川県公立高校の中でも特に倍率が高く出やすい性質を持っています。したがって、前年度の市立幸や市立川崎と同様に最終的には1.1~1.3前後に落ち着くと思われます。

湘南・横浜緑ケ丘・横浜翠嵐:横浜翠嵐の倍率が湘南、横浜緑ケ丘を下回りました。反対に湘南高校は、最終倍率が比較ひかく的低かった前年度から勢いを取りもどすかもしれません。横浜緑ケ丘は、その自由な校風と、優しく思いやりのある人が多いという評判で、安定した人気を維持しています。

昨年からの変化

暫定ざんてい倍率が昨年から大きく変化した高校を集めました。

大きく上昇した高校

学校名前年暫定今年暫定
鎌倉1.411.99+0.58
市立たちばな2.002.48+0.48
神奈川総合1.742.11+0.37
湘南しょうなん2.022.35+0.33
厚木清南0.811.13+0.32

鎌倉:最も上がり幅が大きい。前年度入試の最終倍率は1.17と少し低めでしたが、映画やドラマのロケ地になることも多いその美しい風景から、例年人気校となっています。前年度から募集定員を1クラス分減らしているのも倍率上昇の一因でしょう。


大きく下降した高校

学校名前年暫定今年暫定
市立川崎2.451.92-0.53
弥栄やえい2.061.53-0.53
川和2.051.64-0.41
市立さいわい2.452.05-0.40
大和東1.150.79-0.36

川崎市立川崎・川崎市立幸:昨年の暫定倍率では2.45の超高倍率を記録していた2校が大きくダウン。先ほども言ったとおり、川崎市立の高校は募集定員が少ないため、すこしの人数の増減で倍率が大きく変わります。今回も、昨年に比べて数十人減っただけですが、倍率は大きく下がっています。


まとめ

今回は暫定ざんてい倍率とその注意点について解説しました。

  • 暫定倍率は信用しすぎない
  • 極端な値はそのうち落ち着いた値に
  • 川崎市立高校の倍率に注意

 

ちなみに20日に発表された「進路希望の状況」からは暫定倍率以外にもさまざまなことがわかります。こちらが参考になると思います。

参考 神奈川県公立高校の進路希望調査状況を見て思うことHOME個別指導塾|藤沢の「第二の家」ブログ

 

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